【完全版】神秘的な雲海をキレイに撮影する方法からポイント、必要機材までを解説!

神秘的な雲海を一度は、キレイにカメラで撮影してみたいと思いませんか?
私自身、「自然が作り出す美しい四季」をテーマに、風景写真を撮影しており、これまで雲海写真に何度も挑戦して撮影してきました。


そこで今回は、神秘的な雲海の写真を撮影するための方法や雲海に出会うための基礎知識までをを紹介していきます。
雲海に出会うための基礎知識
雲海とは、山頂などの高い場所から見下ろしたときに、雲が海のように一面に広がる自然現象のことを言います。
雲海の撮影は、そこまで難しくないのですが、雲海に出会えるのは自然現象のため、そう簡単ではありません。
しかし、雲海が発生する条件を理解することで、雲海に出会える確率を上げることができます。
ここでは雲海が発生する条件について解説していきます。
雲海が発生しやすい時期
雲海が発生しやすい時期は、10月下旬〜11月下旬の秋冬頃が雲海シーズンとなります。
さらに雲海は、深夜から早朝にかけて発生しやすくなります。
雲海が発生する4つの条件
条件①前日の昼と夜中の寒暖差が10℃以上あること
条件②前日が雨で、翌朝が晴れていること
条件③湿度が高いこと
条件④風が弱いこと
雲海が発生するには、前日の昼と夜中の寒暖差が10℃以上あることで、放射冷却が強まり、雲海が発生しやすくなります。
さらに前日が、雨や湿度が高く、翌朝が晴れる場合は、雲海が発生する絶好のチャンスとなります。
また雲海は、風が強いと雲が流れてしまうので、風が弱くないといけません。(理想は、風速1~2m程度となります)

数日前から天気予報を見て、上の条件が当てはまる日を狙って雲海を撮りに行くのがオススメです。
雲海を撮影する際に必要な機材
次に雲海に必要な機材の紹介をしていきます。
カメラ本体
カメラ本体は、デジタル一眼レフかミラーレス一眼カメラなどレンズ交換式のタイプがオススメです。
マイクロフォーサーズ、APS-Cとフルサイズ、どれでも大丈夫です。
もし可能なら、撮影スポットまで登山することが多いため、できるだけ軽量なカメラを選ぶと良いでしょう。
レンズ
雲海を撮影するとき、画角を変えられるズームレンズがオススメです。
焦点距離は、24-200mmをカバーできるレンズがあれば、大体の撮影スポットは対応できます。



私は、Z 24-120mm F4 SとZ 70-200mm 2.8 Sの2本のレンズを持って雲海を撮りに行くことが多いです。
もし、どんなレンズを持っていたらいいかわからない場合は、SNSで他の人が投稿している雲海の写真の作例を見るといいでしょう。
人によっては、使用したカメラやレンズを投稿してくれている人もいるので参考になります。
三脚
雲海の撮影は、早朝の明け方で暗いため、シャッター速度を遅くして撮影することもあります。
手持ち撮影だとブレてしまうこともあるので、三脚は必須となります。
山登りするので、できるだけ軽量な三脚を用意するのがオススメです。
リモートレリーズ
雲海は、シャッタースピードを遅くして撮影することもあります。
三脚にカメラを固定していても、指でシャッターボタンを押すと振動で写真がブレてしまいます。
しかし、リモートレリーズを使うことで、カメラ本体に直接触れずにシャッターを切ることができるので、ブレを防ぐことができ安心して撮影できます。
もし、レリーズを持っていなくても2~5秒のセルフタイマーで撮影したり、スマホとカメラをBluetoothで繋ぎ、スマホをレリーズ代わりに使うこともできます。
NDフィルター
NDフィルターとは、色味を変えずに光の量を減らす「減光フィルター」です。
NDフィルターを使うことで、明るい場所でもシャッタースピードを遅くして撮影できるので、長秒で雲を流して幻想的な雲海の写真を撮ることができます。


H&Yフィルター ND1000を使ってシャッタースピード25秒で撮影
逆にNDフィルターを使わずに、長秒で撮影して、雲を流そうするとすると白飛びしてしまいます。



H&Yフィルターの角形フィルターがND1000使いやすくてオススメです。
少し高価ですが、1枚持っておくと写真撮影の幅がかなり広がります。
懐中電灯
雲海を撮影する場合、早朝前から登山することが多く、山道では街灯がないため、必ず懐中電灯を持って行きましょう。
スマホのライトだと万が一バッテリーが無くなると使えなくなるので、別で懐中電灯を持っていくことをオススメします。
鈴
雲海の撮影は、山や高原での撮影が多いです。
そのため熊やイノシシなどの野生動物に出くわす可能性もゼロではありません。
最近では、熊による人身事故が多いので、鈴を持っていくことをオススメします。
雲海を撮影する際のカメラの設定
それでは、雲海を撮影する際の、カメラの設定方法を理解しましょう。
雲海の撮影に必要な設定を箇条書きにしました。
①記録設定を「RAW」または「RAW+Jpeg」を選択
②撮影モードをMに設定する
③F値は、8~10に設定する
④ISO 100~160に設定する
⑤シャッタースピード1/30秒にする
記録設定を「RAW」または「RAW+Jpeg」を選択
記録設定は、Jpegだけでなく、RAWでの記録も残しておくことをオススメします。
RAWで撮影することで、あとから明るさの調整や雲海部分を濃くしたりすることができ、より肉眼で見たときに近い写真を現像することができます。
撮影モードをM(マニュアルモード)に設定する
雲海撮影では、F値、ISO、シャッタースピードの3つの調整をしながら明るさ調整をするので、M(マニュアルモード)にして撮影するのがオススメです。
M(マニュアルモード)と聞くと難しく感じる方も多いですが、このあと説明するF値、ISO、シャッタースピードを基準に撮影してもられば大丈夫です。
それでもわからない方は、作例写真に載っている設定を基準に撮影して慣れることをオススメします。
F値は、8~14に設定する
F値は、F8を基準にしてF8~14程度に絞ってします。
F8は、多くのレンズで最も解像度が高くなると言われており、全体的にシャープな写真になることが多いです。
逆にF値を絞り過ぎると解像度が落ちてしまうので、F8~14ぐらいに設定して撮影するのがオススメです。
ISOは100~400に設定する
ISOは、100~400の間で設定します。
ISOを上げ過ぎると画質が荒くなるので、可能な限り低く設定するのがオススメです。
ただ、夜明けは少し暗いので、ISOを上げないと暗くて撮れない場合もあります。
シャッタースピード
雲の動きを止めたいときは、シャッタースピードを速く設定。
逆に雲の流れを滑らかにしたい場合は、長秒で撮影するのが基本です。




(左)ISO 100 75.0mm f/14 1/40秒、(右)ISO100 70.0mm f/14 25秒
基本的には、最初はF8~14、ISO 100~400に設定して、後はシャッタースピードで明るさを調整していくことをオススメします。
雲海をキレイに撮影するためのポイント
ここからは、雲海の魅力を引き出す撮影テクニックを解説していきます、
長秒で撮影して雲を流して撮影する
雲海は動いているので、長秒で撮影すると、下の作例の写真のように雲が滑らかで幻想的な写真を写すことができます。


ISO 100 70.0mm f/14 25 秒
この写真は、H&Y FilterのNDフィルター(ND1000)をつけて、シャッタースピード25秒の露光で撮影しました。
太陽の光芒を狙う
光芒とは、太陽の光が筋のように直線で見えることです。
雲海と光芒を組み合わせるにより、神々しい写真を作り出すことができます。


ISO 100 14.0mm f/14 1/15 秒
太陽の光芒を撮影するときは、F値を14ほどにするとキレイな光芒が出ます。
まとめ
雲海を撮影するためには、様々な条件が揃わないと撮影できないですが、雲海が発生する基礎知識を理解することで、雲海に出会える確立を上げることができます。
日頃から天気予報をチェックして、雲海が出そうな条件があれば、ぜひ雲海撮影にチャレンジしてみてください。
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