【完全版】越前大野城の雲海を撮影するための攻略ガイド!撮影方法から撮影スポットまでを解説!

雲海に浮かぶ天空の城「越前大野城」を一度は撮影してみたいと思う方は多いのではないでしょうか?
今回は、越前大野城の雲海を撮影をした私の実体験を基に、雲海を見下ろす展望台スポットに関する基礎情報からオススメの焦点距離、撮影方法まで作例を入れながらお伝えしていきます。


そして、この記事では私が現地で聞いたネットでは出回っていない地元の人から聞いた貴重な情報もお伝えしていきます。
これから越前大野城の雲海撮影にチャレンジしてみたいという方は、非常に参考になる記事なので最後までご覧ください。
基礎1:雲海に出会う確立を上げるために知っておくべきこと
雲海とは、山頂などの高い場所から見下ろしたときに、雲が海のように一面に広がる自然現象のことを言います。
雲海に出会えるのは自然現象のため、そう簡単ではありません。
しかし、雲海が発生する条件を理解することで、雲海に出会える確率を上げることができます。
まず最初に雲海が発生する基礎知識の理解を深めていきましょう。
雲海が発生しやすい時期
雲海シーズンは、10月下旬〜12月上旬の秋冬頃で、深夜から早朝にかけて発生しやすくなります。
雲海が発生する4つの条件
条件①前日の昼と夜中の寒暖差が10℃以上あること
条件②前日が雨で、翌朝が晴れていること
条件③湿度が高いこと
条件④風が弱いこと
雲海が発生するには、前日の昼と夜中の寒暖差が10℃以上あることで、放射冷却が強まり、雲海が発生しやすくなります。
さらに前日が、雨や湿度が高く、翌朝が晴れる場合は、雲海が発生する絶好のチャンスとなります。
また雲海は、風が強いと雲が流れてしまうので、風が弱くないといけません。(理想は、風速1~2m程度となります)

事前に天気予報を見て、雲海が発生しやすい条件の日を狙って撮影に行くのがオススメです
参考までに私が越前大野城へ行ったときの気象条件をお伝えします。
日付:2025年12月2日
気温:前日の最高気温が17℃で当日の気温が6℃で、気温差10℃以上
気象:前日は雨で、当日は晴れ予報
風速:4m/s
基礎2:越前大野城の雲海を撮影するために知っておくべきこと
越前大野城の雲海を撮影するには、越前大野城の西、約1kmにある犬山の展望台から撮影します。
展望台までは車で行けないため、展望台の登山口の近くにあるホームセンタースポーツショップに駐車する必要があります。
ホームセンタースポーツショップの駐車場は、夜間でも車を止めれるよう解放してくれています。
展望台までの行き方や駐車場の場所に関しては、越前大野城の公式サイトに詳しく載っています。
展望台までは、15~20分ほどの軽い登山となり、街灯は一切ないので、登るときは気を付けてください。
最近は、人気スポットになってきていることもあり日本全国から越前大野城の雲海を撮影しに来ているようです。
地元の人に聞いたところ、雲海シーズンは、平日で約30人、土日祝は100人ぐらいの人が来ているとの情報でした。
展望台スポットは、そんなに広くないのでできるだけ早めに現地に入り場所取りをしておくことをオススメします。
基礎3:雲海を撮影する際に必要な機材
次に雲海撮影に必要な機材の紹介をします。
カメラ本体
カメラ本体は、デジタル一眼レフかミラーレス一眼カメラなどレンズ交換式のタイプがオススメです。
マイクロフォーサーズ、APS-Cとフルサイズ、どれでも大丈夫です。
もし可能なら、撮影スポットまで登山することが多いため、できるだけ軽量なカメラを選ぶと良いでしょう。
レンズ
越前大野城の雲海を撮影するには、画角を変えられるズームレンズがオススメです。
焦点距離は、24-200mmをカバーできるレンズがあれば、大体の撮影スポットは対応できます。
私は、Z 24-120mm F4 SとZ 70-200mm 2.8 Sの2本のレンズを持って雲海を撮りに行きました。
三脚
雲海の撮影は、早朝の明け方で暗いため、シャッター速度を遅くして撮影します。
手持ち撮影だとブレてしまうこともあるので、三脚は必須となります。
山登りするので、できるだけ軽量な三脚を用意するのがオススメです。
リモートレリーズ
雲海は、シャッタースピードを遅くして撮影することもあります。
三脚にカメラを固定していても、指でシャッターボタンを押すと振動で写真がブレてしまいます。
しかし、リモートレリーズを使うことで、カメラ本体に直接触れずにシャッターを切ることができるので、ブレを防ぐことができ安心して撮影できます。
もし、レリーズを持っていなくても2~5秒のセルフタイマーで撮影したり、スマホとカメラをBluetoothで繋ぎ、スマホをレリーズ代わりに使うこともできます。
NDフィルター
NDフィルターとは、色味を変えずに光の量を減らす「減光フィルター」です。
NDフィルターを使うことで、明るい場所でもシャッタースピードを遅くして撮影できるので、長秒で雲を流して幻想的な雲海の写真を撮ることができます。
懐中電灯
展望台へ行くまでの山道は街灯がないため、必ず懐中電灯を持って行きましょう。
スマホのライトだと万が一バッテリーが無くなると使えなくなるので、別で懐中電灯を持っていくことをオススメします。
鈴
越前大野城の展望台スポットでは、熊の目撃情報の看板がありました。
現地の人に聞いたら展望台へ行くまでの道には出ないようですが、念のため鈴を持っていくことをオススメします。
実践:雲海を撮影するためのカメラ設定
次に雲海を撮影する際の、カメラの設定方法を理解しましょう。
雲海の撮影に必要な設定を箇条書きにしました。
①記録設定を「RAW」または「RAW+Jpeg」を選択
②撮影モードをMに設定する
③F値は、8~10に設定する
④ISO 100~160に設定する
⑤シャッタースピード1/30秒にする
記録設定を「RAW」または「RAW+Jpeg」を選択
記録設定は、Jpegだけでなく、RAWでの記録も残しておくことをオススメします。
RAWで撮影することで、あとで明るさの調整や雲海部分を濃くしたりすることができ、より肉眼で見たときに近い写真を現像することができます。
撮影モードをM(マニュアルモード)に設定する
雲海撮影では、F値、ISO、シャッタースピードの3つの調整をしながら明るさ調整をするので、M(マニュアルモード)にして撮影するのがオススメです。
M(マニュアルモード)と聞くと難しく感じる方も多いですが、このあと説明するF値、ISO、シャッタースピードを基準に撮影してもられば大丈夫です。
それでもわからない方は、作例写真に載っている設定を基準に撮影して慣れることをオススメします。
F値は、8~14に設定する
F値は、F8を基準にしてF8~14程度に絞ってします。
F8は、多くのレンズで最も解像度が高くなると言われており、全体的にシャープな写真になるのでオススメです。
逆にF値を絞り過ぎると解像度が落ちてしまうので、F8~14ぐらいに設定して撮影するのがいいでしょう。
ISOは100~400に設定する
ISOは、100~400の間で設定します。
ISOを上げ過ぎると画質が荒くなるので、できるだけ低く設定するのがオススメです。
ただ、夜明けは少し暗いので、ISOを上げないと暗くて撮れない場合もあります。
シャッタースピード
雲の動きを止めたいときは、シャッタースピードを速く設定。
逆に雲の流れを滑らかにしたい場合は、長秒で撮影するのが基本です。
長秒で撮影して雲の流れを滑らかにすることで幻想的な写真を撮ることもできます。
作例紹介


データISO 100 80.0mm f/8 1/10 秒
こちらの作例は、太陽が上がる少し前の写真となります。
前が一面霧がかかりホワイトしたのですが、一瞬越前大野城が顔を出したときに撮影した写真となります。


データISO 64 65.0mm f/10 25 秒
こちらの作例は、NDフィルター1000を使って長秒撮影をした写真となります。
25秒の露光で雲を流して、幻想的な写真に仕上げてみました。
まとめ
越前大野城の雲海を撮影するには、まずは雲海が発生する条件を理解して、雲海に出会える日を狙っていくのがオススメです。
私もほぼ確実に雲海が発生するタイミングを狙って行き、一度で撮影することができました。
最近は、SNSやTVでも取り上げられてきており人気の撮影スポットになってきていて人が増えているようなので、撮影するのであれば早めに行って場所取りするのがいいでしょう。
ぜひ、今回お伝えした内容をもとに越前大野城の撮影にチャレンジしてみてください。
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