【完全版】初心者でもすぐに花火をキレイに撮影できるための方法を解説!

  • URLをコピーしました!

こんにちは!
ミライズカメラの八原です。

夏の夜空に彩る日本の美しい花火の写真をキレイに撮ってみたいと思われる方も多いのでしょうか?

花火の写真撮影と聞くと難しそうに思われる方も多いのですが、基本的なカメラの設定さえおさえておけば初心者でも簡単にキレイな花火を撮ることができます。

この記事では、初心者でも幻想的でキレイな花火の写真が撮影できるよう、必要機材から撮影ポイントやカメラの設定方法を解説していきます。

そして、1年中、花火撮影をする僕の作例の設定データや、成功体験から失敗体験までお伝えしていきますので、ぜひ最後までお読みください。

作例一覧
作例一覧
目次

花火撮影に必要な機材の準備をしよう

まず、最初に花火を撮影する前に必要な機材や備品を買い揃えましょう。
花火撮影に必要な機材を簡単にまとめました。

①カメラ本体
②交換レンズ
③三脚
④リモートレリーズ
⑤予備バッテリー

それではひとつずつ解説していきますね。

カメラ本体

カメラ本体ですが、デジタル一眼レフかミラーレス一眼カメラがオススメです。
APS-Cとフルサイズでも、どちらでも大丈夫です。

ただ、リモートレリーズが使えるカメラ本体を使用することをオススメします。

基本的に花火は、リモートレリーズを使って、シャッタースピードをBulb(バルブ)で長秒撮影します。

Bulb(バルブ)とは、シャッターボタンを押してる間シャッターが開くモードです。
簡単に言うと自分でシャッターの開閉をボタンひとつで操作できます。

Wi-FiやBluetoothを使ってスマホとカメラ接続して、スマホで遠隔でシャッター切ることもできます。

しかし、撮影途中でスマホとカメラの接続が切れてしまうことが多く、再接続するのに時間がかかりシャッターチャンスを逃してしまいます。

そのため、必ずカメラ本体を選ぶときは、リモートレリーズを使える機種を使用することをオススメします。

昔、Nikon Zfを使っていましたが、リモートレリーズを使用できないため、花火の撮影に不向きで手放してしまいました。

最近の機種では、リモートレリーズ使える機種が多いですが、一部機種では使えないこともあるので注意してください。

交換レンズ

次は、レンズ選びについてです。

花火を撮影するとき、どこから撮影するかによって選ぶレンズが変わってきます。

ただ、基本的には標準レンズ(18-55mmや16-50mmなど)があれば撮影できます。

もし可能であれば広角から中望遠などが撮れる小三元レンズが一番使いやすくてオススメです。

・Canon 24-105mm F4
・Sony 24-105mm F4
・Nikon 24-120mm F4

花火撮影するときは、Nikon Z 24-120mm F4の標準ズームレンズを使うことが多いです。この1本あれば大体撮影できます。

もし、遠くの山や展望台から花火を撮影する場合は、70-200mmや100-400mm、180-600mmぐらいの焦点距離のレンズを使うケースが多いです。

三脚

花火撮影をするとき、シャッタースピードをBulb(バルブ)設定にして長秒で撮影するため三脚が必要になります。

三脚なしで手持ちで撮影するとブレてしまうためキレイな花火を撮影するのが難しいです。
そのため安い三脚で構わないので必ず用意するようにしておきましょう。

リモートレリーズ

カメラのリモートレリーズには、カメラに有線で接続するケーブルレリーズと、カメラに受信機をつけ、リモコンを向けて操作する無線レリーズがあります。

リモートレリーズを使うことで、カメラ本体に触らずシャッターを切れるので、ブレを防ぐことができます。

逆にリモートレリーズを使わず、カメラ本体のシャッターボタンを押して花火を撮影するとブレてしまいます。

リモートレリーズは、中古だと1,000円~ぐらいから売っていますので、購入することをオススメします。

予備バッテリー

花火を撮影するとき予備のバッテリーは、必ず1つは用意しておきましょう。

花火大会にもよりますが、大体30分~1時間、長いところだと1時間以上、花火が打ちあがることもあります。

花火の撮影をしているとき、カメラの電源をずっとつけた状態にしていたり、レリーズをつけているとことにより、電池の消耗が早いです。

なので、必ず予備のバッテリーは最低1つは持っておくことをオススメします。

花火を撮影するスポットを決めよう

花火撮影に必要な機材を揃えたら、撮影スポットを決めましょう。

撮影スポットは、花火大会当日ではなく、数日前から決めておくことをオススメします。

花火の撮影は、この撮影スポットを探す作業が一番時間がかかります。

当日に決めようとすると、時間がなくて良い撮影スポットが見つからず、キレイな写真を撮ることが難しいです。

なので、余裕を持って、事前に撮影する場所をいくつか目星つけておくことをオススメします。

花火を撮影する場所は、大きく分けて3つに分かれます。

①会場
②会場から少し離れた場所場所
③会場からかなり遠くから離れた場所

下の写真は、僕が2025年に神戸で5日間に渡って開催された花火大会の実際の撮影写真になります。

みなとHANAB 2025~神戸を彩る5日間~の作例一覧
作例一覧

撮影する場所によって、同じ花火大会でも全然違う写真になります。

人によって撮影してみたい写真の好みは分かれますが、これから花火を撮影する初心者の方は、会場から少し離れた場所から撮影がオススメです。

理由は、標準レンズがあれば撮影することができ、人も少なくて撮影しやすいからです。

逆に、花火が打ち上がる会場から撮影する場合、人が多いため場所取りが大変です。
また、人が多いので三脚を立てるのも、周りの人に気を使ってしまいます。

あと、会場からかなり遠くから離れた場所から撮影する場合は、レンズの選定が難しいです。

どれくらいの焦点距離の望遠レンズが必要なのか?

また、花火がどこに上がるかがわからなかったり、全然違う場所に花火が打ち上がり失敗することもあります。

作例の③の写真は、六甲山から神戸の花火を撮影した写真ですが、事前に下調べをして、何度も時間をかけて場所を見つけました。

なので、最初は会場から少し離れた場所から花火を撮影するのが初心者の方にはオススメです。

撮影スポットを決めるときのポイント

会場から少し離れた場所で撮影する際、どうやって撮影スポットを決めればいいか?

最初は、SNSで他の人が投稿している過去の花火大会の写真の作例を見て、それを真似するのがオススメです。

SNSでは、撮影した場所や使用したレンズを投稿してくれてる人もいますので、とても参考になります。

八原 昌太郎

僕のインスタグラムでは、関西中心に数多くの花火大会の作例を載せていますので、よかったらフォローして見てみてください。

ただ、人気の撮影スポットは、場所取り合戦となるため早めに行って場所取りが必要です。

僕も人気の撮影スポットで花火を撮影するときは、早朝の5時に場所取りに行ったりすることもします。

花火撮影する上で、この場所取りが一番大変です・・・

花火を撮影するときの構図の決め方

花火を撮影するとき、花火だけを撮影するのもいいですが、できたら花火に+アルファで何か構図に入れることでキレイな写真が撮れます。

例えば、僕は「花火x城」、「花火x橋」、「花火x建物」など、その地域や町のシンボルとなるモノのと組み合わせて撮影することが多いです。

作例一覧
作例一覧

僕の作例を一部載せましたが、このように花火撮影するときに、何かと組み合わせることによって、キレイで幻想的な写真を撮影することができます。

また、花火と何を組み合わせるかを考えるのも写真撮影の楽しみ方の一つでもあります。

花火をキレイに撮るためのカメラ設定をしよう

撮影スポットを決めたら、カメラの設定方法を理解しましょう。

簡単に花火撮影をする上で必要な設定方法を箇条書きにしてみました。

①記録設定を「RAW」または「RAW+Jpeg」を選択
②フォーカスモードをMF(マニュアルフォーカス)に設定する
③Mモードに設定する
④手振れ補正機能をOFFにする
⑤シャッタースピードをBulb(バルブ)にする
⑥ISO 100~160に設定する
⑦F値をF10〜F14に設定する

花火を撮影する際は、この7つの設定をするようにしてください。

それでは、もう少し詳しく1つずつ解説していきます。

記録設定を「RAW」または「RAW+Jpeg」を選択

花火は、打ち上がる花火の大きさや数によって光量が違うため、Mモードで設定して撮影しても、暗くなったり、白飛びしてしまうことがあります。

なので、基本的にはRAWで撮影して、Lightroomなどで少し編集するの前提で撮影するのがオススメです。

フォーカスモードをMF(マニュアルフォーカス)に設定する

花火を撮影するときは、AF(オートフォーカス)ではなくMF(マニュアルフォーカス)で設定するのが基本です。

AF(オートフォーカス)だとピント合わせに時間がかかってしまい、シャッターチャンスを逃してしまうので、必ずMF(マニュアルフォーカス)に設定してください。

手振れ補正機能をOFFにする

花火撮影するときは手振れ補正をOFFに設定してください。

手振れ補正をONにしていると、カメラが微振動を検知して、逆にブレてしまうことがあります。

手振れ補正機能をOFFにしておきましょう。

Mモードに設定する

花火撮影では、シャッタースピードをBulbで固定して、F値、ISOを調整する必要があるため、モードダイヤルはMモードにしてください。

シャッタースピードをBulb(バルブ)にする

花火を撮影するときのシャッタースピードは、「Bulb(バルブ)」固定です。

花火撮影すると聞くと、シャッタースピードを速くすると思ってる人が多いのですが、基本的に花火は長秒で撮影するのが一般的となります。

ISO 100~160に設定する

ISOは、100~160を目安に設定するのがオススメです。

僕は、ISO100に設定して撮影スタートすることが多く、撮影した写真を見て暗いと感じたら、途中でISO160ぐらいまで上げるケースがほとんどです。

F値をF10〜F14に設定する

F値は、F10~14に設定します。

最初は、F10に設定して花火を撮影して、実際に何枚か写真を撮り、明るすぎたらF値を絞って明るさを調整していきます。

大阪・関西万博のEXPO Thanks 花火大会
大阪・関西万博のEXPO Thanks 花火大会で撮影した写真
データ:焦点距離20.0mm ISO100 F14 Bulb(8秒)
八原 昌太郎

僕は花火を撮影するとき、シャッタースピードをBulb、F10、ISO100に固定して撮影スタート。

シャッタースピードとISOは常時固定。
(暗かったらISO160にする場合はあります)

あとは花火を撮っていき、F値をF10~F14に変更しながら明るさを調整して撮影しています。

花火をキレイに撮影するための4つのポイント

それでは最後に花火をキレイに撮影するための4つのポイントをお伝えしたいと思います。

早めに現地に行ってカメラ機材のセットをしよう

花火を撮影する当日は、少し早めに行って場所取りをしましょう。
先ほど説明しましたが、人気スポットは、早めに行かないと撮影する場所がなくなります。

そして打ち上がる場所を予想しながら、自分が想像する構図が撮影できそうか、当日、現地でシュミレーションしておくことをオススメします。

現地に行くと、同じようなカメラマンがいますので、思い切って話しかけることで、「どこから花火が打ち上がるのか?」、「どこの場所がオススメか?」など、色々情報交換できます。

また、花火が上がる一時間前には、三脚を立てて、花火を撮影するためのカメラを設定してください。

そしてリモートレリーズを使ってシャッターが切れるかどうか試し撮りしてください。

キレイな花火を撮影する構図について

花火を撮影するとき、花火が写真の枠いっぱいに写ると迫力のある写真が撮れます。

逆に花火が小さいと迫力がない写真となってしまいます。

できるだけ写真の枠いっぱいまで花火を入れて写真を撮るのがオススメです。

もしくは、あとで編集でトリミングしても大丈夫です。

下の写真は、大阪・関西万博で撮影した写真です。

作例比較
Expo Thanks 花火大会 作例比較
データ:焦点距離17.5mm ISO100 f10 Bulb(15 秒)

左がトリミング前で花火の周りに余白がある写真。
右がトリミング後で花火を枠いっぱいにして切り取った写真です。

右の写真のほうが迫力ありますよね。
ぜひ、意識して撮影してみてください。

マニュアルフォーカスでピントの合わせ方

花火撮影するときは、MF(マニュアルフォーカス)でピントを合わせるのですが、このピントの合わせ方がとても大切です。

ほとんどの人が、普段、AF(オートフォーカス)を使って撮ることが多いと思うのですが、花火は基本MF(マニュアルフォーカス)で撮影します。

MF(マニュアルフォーカス)でピントを合わせるとき、レンズのフォーカスリングを回して、「無限遠∞」に合わせていきますが、被写体を拡大してピントが合っているか確認してください。

「無限遠∞」に合わせてもピントが合っていないときもあるので要注意です。

ちなみに僕は、MF(マニュアルフォーカス)で被写体にピントを合わせるとき、できるだけ手前にピントを合わせるようにしています。

理由は、手前にピントを合わせることによって奥のほうもピントが合いやすくなるからです。

そして、できるだけF値を絞るようにしています。
F値(F10~14ぐらいまで)を絞ることで、写真の奥のほうまでピントが合います。

Expo Thanks 花火大会
Expo Thanks 花火大会 サウジアラビア館前撮影
データ:焦点距離15.5mm
ISO 100 f10 Bulb(20 秒)


こちらの万博のサウジアラビア館の前で撮影した花火の写真は、赤丸の部分にピントを合わせています。

建物の奥のほうがまでピントがキレイに合っているのがわかりますでしょうか?

このようにできるだけ手前のほうにピントを合わせることで、写真の奥のほうもピントが合いやすくなるので意識してみてください。

あと、一点注意ですが、MF(マニュアルフォーカス)で被写体にピントを合わせたとしても、少し構図を変えるため、三脚の位置をずらしたり、少しカメラを動かすと被写体のピントが合わなくなってしまいます。

福知山城花火
福知山HANABI2025
データ:焦点距離88.0mm ISO160 f10 Bulb(8秒)

上の写真は、実際に僕が撮影ポイントを少し変えるために微妙に三脚の位置をずらしてしまったため、お城のピントがズレました。

よく見るとお城にピントが合っておらずピンボケしています。(拡大してみるとよくわかります)

最初の頃は、この失敗をよくやってしまい、せっかく撮影した花火の写真がピンボケしいててキレイに撮れていなかったことが結構ありました。

なので、三脚の位置をずらしたり、カメラを動かしたら、都度、被写体にピントを合わせるようにしてください。

シャッターを切るタイミングを理解しよう

花火をキレイに撮影するには、シャッターを切るタイミングがとても大切です。

シャッターを切るタイミングは、花火が打ち上がった瞬間にリモートレリーズを押してシャッターを開きます。

そして、花火が打ち上がり、花火が消えた瞬間にリモートレリーズのボタンを離します。

大体、5~20秒の間でシャッターが切ることが多いです。

このシャッターを切るタイミングをマスターすることで、夜空に彩る日本の美しい花火を撮影することができます。

まとめ

花火の撮影は、一見難しそうに見えますが、今回お伝えしたカメラの設定をして、撮影すれば初心者でもキレイな花火を撮影することができます。

花火大会が頻繁に開催される夏場は、できるだけ短期間に2~3回撮影しに行くと撮影の技術も一気に上達します。

また花火は、写真撮影も楽しいですが、近くで迫力ある花火を見れる楽しさもあります。

ぜひ、日本の伝統文化である美しい花火を楽しみながら、写真撮影も楽しんでください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次